7月20日、取材でまたまた南房総市へ。
滝に見入ったり、名刹に立ち寄ったり、
美味しく冷た~い生メロンソーダを味わったり
して無事に取材は終了。
さて、さてさて我が家に帰るまではどの道を選んでも有に
100数十キロはある。
どうせ帰るなら山間部の中央突破をしながら
樹液の様子でも覗いて行こう
走ったことの無い道をのろのろと行くと、田んぼ際にクヌギが3本。
まだ薄暮状態なのでスズメバチも集っている。
でも誰かが傷をつけた跡がある。
こんな状況下ではヒラタやその上の大物は望めないだろう。
でも、初めての樹液なので一通り観察。
皮もはがされているし、ダメだなぁこりは・・・
さらにくねくねと知らない道を進む。
コーヒー色に染まった池。
その縁には大きなクヌギがどーんと立っていた。
人の気配は無いので道脇にクルマを止めて観察。
「うひょ~」
これはけっこういけるかも。
スズメバチやカナブン多数。
長さ1メートル程の亀裂があって、樹液が滴っているのである。
クワガタ類はコクワ1匹くらいしか見当たらないけど、
悪くない大木である。
きっと夜に覗いたら期待のクワガタがいるかもしれない。
ただ、この樹だけを見にここまで来るのもなぁ・・・
大物の影でもあれば別だが・・・
一応地図に印はしておこう。
ただ、ここで思ったのはチキンさんの県南採集記にもあったように
クワガタが少なく感じるのである。
思い当たるのは昨年千葉を襲った台風15、19号であるが、
たくさんのクワガタたちも被害を受けたのだろうか・・・
徐々に北上し、前回見つけた
ご神木級のクヌギにも立ち寄ってみた。
前回は小雨降る中での観察でスズメバチ多数でよく見えなかったが、
今回は日中は晴れていたので見えやすいはず。
ブーーーン
ブブーーーーーン
やはりスズメバチは多い。
小型のスズメバチだろうか。
1匹こちらに向かって来たが帽子を振り回して
避ける。
そして、カナブン。
樹液は前回よりは少な目だが、それでも醗酵臭は凄い。
樹皮の隙間が深いのでをやや長めの掻き出し棒で探る。
それでも出てきたのはコクワ1匹。
カブトムシすらいないのはどういうワケなのだろうか・・・
長いことクワガタ採集をしていると
時々、「なぜ、いない」と思う事がある。
野菜に端境期があるようにクワガタたち
にもそんな期間があるように
感じるのは私だけだろうか・・・
いずれにせよ、このクヌギだけはこれからも見にこようと思う。
そして、更に北上。
今年最初にヒラタクワガタを採った地域だ。
6月にコクワがケンカしていたクヌギは・・・
さら~~ さら~~
なんにもいない・・・
どうなってんだ・・・
この辺りは標高が高いのでカブトは少ないとしても
もう少しコクワだのノコギリだのがいてもいいのだが・・・
近くのポイントでも10数本のクヌギを見回ったが、いたのはコクワと
スズメバチとカナブンのみ。
ダメだな、今日は・・・
あたりはすっかり暗くなり、遠くの山の稜線もかろうじて見える程度。
ここからは外灯回りである。
コロナ自粛で始動が遅かった私は7月も下旬になろうというのに
まだミヤマも手にしていないのだ。
初ミヤマを確認できれば満足なのだが。。。
気温は20度を越え、湿度も高い。
クワ活にはいい条件である。
じっくりと見ていきたい。
そう思ったのも束の間、
今宵はくわ活というよりは羽蟻活にぴったりの日だったらしく
外灯には凄い数の羽蟻が乱舞。
クルマを止めようものならフロントガラスはたちまち羽蟻軍団に
埋め尽くされてしまう。
「ぎゃーーーーっ、止めてくれ~」
ダメだなぁ、外灯も・・・
△がま君、頼む、羽蟻を平らげてくれ~。
クワガタもいなければカブトも見たのはメス1くらい。
南会津なんかだと羽蟻に集られたオオクワが歩いていることも
あるんだけど、ここは房総。
幻のクワガタは幻に限りなく近い。
それでも帰り道の外灯をゆっくり見ながら進む。
あっ、なにかいた。
取りに行こうとすると対向車。
踏むなよ、踏むな!!!
「おおっ、ギリギリセーフ」
「げっ、すれ違い様に見たらパトカー」
不審者に思われなかっただろうか?
バックミラーでパトカーが遠くに行くまで見守る。
「よし、大丈夫だ」
クルマを降りて、そいつを拾うと
ノコ♀だった・・・
「なんだよ、ったく!!!」
▲外灯はLEDでしたが、ノコギリは飛来
更に北上~
このラインも割りとミヤマが拾えるところ。
おっ、ミヤマ
小さい♀だけどミヤマはミヤマだ。
でも、やっぱ冠の大きな♂が欲しい。
と一台ライバルらしきグレーの軽。
福島でなくとも夏は外灯回りの虫好きたちが多い。
そのクルマをやり過ごし、
別の路線へ。
雰囲気はいいのに虫は見当たらない。
ある橋の外灯を見ていた時だ。
なにか視線を感じる。
なんだろうか・・・
気になる方へライトを向けた。
「えっ、猿」
なんと猿が三匹、這うように外灯の下にたむろっているのだ。
あの姿勢から想像するに
猿達も外灯に来る虫を待っている。きっとそうだ。
食っちゃうんだろうな・・・
なんだか猿と目があって気味が悪いので
またまた路線を変更。
もうそろそろミヤマ地域とはお別れだ。
カッツン!!
まずまずのミヤマを発見。
メスだけど(;´Д`)
一応持ち帰るけど、今度来たときにリリースだなぁ。
▲33.5ミリと38.5ミリの♀ミヤマ
こうして今宵のショボイ採集は終わるのでした。
そろそろ他の皆さんのように
「速報~!!」を出したいなぁ。。。
じゃ、そういう事で(笑)